惚れてしまった・・・
ぶどうの木は、大変貴重です。
手に入ることは稀。尚且つ、使える丸太も少なく。
更には使える木の中から、使える部位を調達することも大変困難なのです。
実を成らせる役目を終えた木は、大抵、かなり弱っていて傷みが多いこと・
そして、ぶどうの木自体が相当な曲者のため、取れる部位が限られていること・
さらに木工の素材として活用できる部位には必要な寸法があること・
などなど、幾つもの条件を超えて尚、活用できるものとなると
本当に極々少なくなっていまうのです。
写真の丸太の山、これは残念ながら使えない物。これで使えないもののおよそ半分。
先日の素材調達の作業時間は、ノンストップの5時間弱。
使えないものも使えるものも、その丸太の全てを手作業・極少人数にて運搬。
そして木を切る者も丸太を運ぶ者も、その作業時間の間は、ずっと中腰。
あれから既に2日が過ぎ、未だ作業による後遺症を引きずっている者も
少なくありません。
・・・でも、しゃーない、しゃーない。
これもひとつの惚れた弱みという奴でしょう。誰に惚れた?
それはもちろん、ぶどうの木。
しかも手強い手強い。
手強いもの程、一度惚れてしまった者を強く強く惹きつける。
それが世の常というものなのでしょう。 かしこ。